SHINRO OHTAKE 全景〜RETROSPECTIVE1955〜2006〜
彼の‘実験時代’〜ロンドン放浪の旅で巡りあった1冊のスクラップ・ブックに張られたマッチ箱から彼の大竹ワールドが始まった・・・。
彼のワークには、美術大学での多才なスケッチ作品がベースにあり分析されており、鮮明に写術力が今の全景作品を物語っている。
どこか私が英国留学中にファッション大学で学んだこと、それは彼の様に日々の生活の中で、スクラップブックにイメージやインスピレーションを受けたものを一つのスクラップブックにまとめて残すことであった。
一言では言い切れない『絵』(彼がみる世界)を、『スクラップする』という感性に引き付けられるものがある。
ある一つのシーン構成する一枚の写真をストレートに伝えるのではなく、複雑な風景を一枚の絵にするというインパクトある作品に感動した。
‘ゴミ’としてその場にあったものすべてが彼の作品の一部となる。
それが残留された船の一部であったり、電化製品であったりさまざま。
必要ないもの・・・必要なもの、人それぞれの思いを重ねて成り立つ作品。
静止した作品ほどつまらないものはない・・・イメージやその作品導いてくれる、
そんな表現をもつ作品を作っていく姿勢に共感しました。
大竹ワールドに少しでも興味が沸いたら、現在1995〜2006年までの彼の作品に出会えます。
10月14日〜12月24日まで 東京現代美術館にて‘全景〜RETROSPECTIVE1995〜2006’で展示があります。